地域のラグビー振興へ注力 静岡産業大スポーツ科学部 

 今春創設2年目を迎えた静岡産業大スポーツ科学部(磐田市)が地域のラグビー振興支援に力を注いでいる。ラグビーリーグワン1部・静岡ブルーレヴズのアカデミー生の競技力向上を図る体力測定に着手したほか、ファン獲得策の検討も進めている。

50メートル走で10メートルとゴール地点のタイム計測を行う館准教授(左奥)と学生ら=磐田市大久保
50メートル走で10メートルとゴール地点のタイム計測を行う館准教授(左奥)と学生ら=磐田市大久保


 同学部の館俊樹准教授(44)とゼミの学生らがアカデミー所属の小中学生の育成に一役買おうと体力測定によるデータ収集に乗り出した。4月には、アカデミー生を対象にした初の測定会を開いた。瞬発力計測のため、50メートル走で10メートル地点とゴール地点の通過タイムなどを確認した。
 測定によって自身の能力を客観視できるよう促し、練習効率の向上につなげる。今後も定期的に測定を実施することでアカデミー生の成長度を明確にする。集めたデータは学生の研究にも活用する。
 館准教授は「全ての人がスポーツに親しめる最高の環境を整えることが、地域活性化のために重要になる」と強調する。
 清宮孝文講師(31)のゼミ生らは、学生目線でブルーレヴズの広報戦略のアイデアを練っている。社員と意見交換したり、クラブ運営の仕事を体験したりして、クラブやラグビーの地元への浸透策や、地域活性化につながる活動について模索する。7月をめどにクラブ側に提案する予定。
 同大はスポーツの発展に貢献する人材育成を目指し、2021年4月、磐田キャンパスにスポーツ科学部を開設。今年5月には、ブルーレヴズと連携協定を結んだ。清宮講師は「地元チームに愛着を持つことは、地域の活気醸成になる。無関心層にアプローチできる仕掛けを考案していきたい」と話した。

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