特殊詐欺 民事訴訟加速へ 静岡県警が県弁護士会に要望書

 暴力団組織などが背景に潜む特殊詐欺事件の早期解決と被害者救済を加速させるため、静岡県警は23日、積極的な民事訴訟の提起などを求める要望書を県弁護士会民事介入暴力対策委員会に提出した。県警組織犯罪対策課によると、組トップらの直接的な指示や関与が疑えない場合でも、弁護士会などとの協定を生かして「受け子」ら実行犯への提訴を期待する要望で、全国的にも極めて珍しい内容という。

特殊詐欺事件の民事訴訟での連携強化に向け、要望書を手渡す県警の河合竜司刑事部長(左から3人目)=23日午後、県警本部
特殊詐欺事件の民事訴訟での連携強化に向け、要望書を手渡す県警の河合竜司刑事部長(左から3人目)=23日午後、県警本部

 2007年に県警、同委員会、県暴力追放運動推進センターで締結した「三者協定」に基づき、これまでも指定暴力団の事務所撤去活動や「ヤミ金」事件を巡る損害賠償提訴などで連携を図ってきたが、後を絶たない特殊詐欺でも改めて連携を強化する。事件の初期段階から民事訴訟に向けた迅速で適切な対応を徹底し、組トップらへの責任追及や資金源の剝奪とともに、被害金の返還加速を図る。
 若年層が多い受け子や「出し子」ら末端への提訴の流れもつくることで、犯罪行為を思いとどまらせるなどの抑止につなげる。受け子らの監督責任者の啓発効果も期待する。
 県警の河合竜司刑事部長は「被害金は暴力団などの資金源になっている。事件を早期解決し、被害回復を図ることが県民の願いであり、我々の使命」と強調し、同委員会委員長の鈴木史浩弁護士に要望書を手渡した。

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