被害拡大防いだのは地域住民の防犯意識 浜松の詐欺容疑者逮捕

 5月下旬に浜松市西区の80代女性がクリーニング業者を名乗る男から布団洗濯名目で現金3万円をだまし取られた事件は、近隣住民の迅速な110番が容疑者の逮捕につながった。同区ではここ数カ月、同様の被害が相次ぎ、浜松西署が住民に注意喚起していた。地域の防犯意識が被害の拡大を食い止めた。

詐欺被害の注意喚起でボイスパトロールをする警察官=15日午前、浜松市西区雄踏町宇布見(写真の一部を加工しています)
詐欺被害の注意喚起でボイスパトロールをする警察官=15日午前、浜松市西区雄踏町宇布見(写真の一部を加工しています)

 「人間不信になり、眠れなかった」。80代女性は被害直後の心境をこう振り返る。女性宅に現れた男は女性が利用するクリーニング店の従業員をかたり、「期間限定セール」などと切り出した。言葉巧みに話し掛ける男と30分ほど会話し、約30年前に買った布団と洗濯代金を手渡した。
 だが、男は女性宅を出た数分後、通報で駆け付けた警察官に取り押さえられた。
 同署によると、男は女性宅を訪れる直前、付近で“営業”を掛けていた。今年に入り、近所でトラブルが起きたのを思い出した住民の1人が男を追い返し、「布団の営業の怪しい男がいる」と110番したという。
 一方、同区では数日後、90代の女性宅に孫などを装って現金をだまし取ろうとする不審電話があり、同居する娘の通報をきっかけに容疑者の身柄が確保された。
 同署の河合拓人刑事課長は「不審に思ったら、行動に移すことが重要」と強調する。
 同署は地域や家族の目をさらに強化するため、被害が多い同区雄踏町宇布見地区を特殊詐欺被害防止推進地区に選定した。署員らがマイクで呼び掛けるボイスパトロールを重点実施するほか、自治会の回覧などで注意を促している。

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