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直売所に新たな農産物を 集客強化、所得向上へ JA遠州中央

 JA遠州中央は本年度、直営のファーマーズマーケットと直売所7店舗の新しい魅力となる農産物の生産・商品化に向けたプロジェクト「ここなら農産物」を始めた。品ぞろえが少なくなる時期を中心に、店舗ごとに新たな農産物を並べて集客力を強化し、生産者の所得向上につなげる。

新品種のスイカ栽培に乗り出した「森の市」出荷部会の生産者=森町円田
新品種のスイカ栽培に乗り出した「森の市」出荷部会の生産者=森町円田

 各店舗では、それぞれの地域の特産品が人気を集めているが、季節によって店頭に並ぶ商品の種類や量に波があるのが現状。各店舗の出荷部会に「ここならでは」の特産開発に挑戦してもらい、一年を通じて消費者を満足させられる品ぞろえを実現することで売り上げ増を図る。
 同JA管内は山間部から沿岸部まで広大なエリアに耕作地が広がり、気候や土壌も多様。初年度は、各出荷部会で地域の特性を生かした生産品種を検討し、試験栽培に取り組む。
 同JAは種苗や肥料、農薬の購入費助成、栽培指導、販売促進などで部会を支援する。採算性や需要の検証も行い、来年度以降に生産を本格化させる。
 森町の農産物直売所「森の市」の出荷部会は、初夏が旬のトウモロコシと秋に収穫する次郎柿の隙間を埋めようと、種まで食べられるスイカの新品種の栽培に乗り出した。
 出荷部会長の倉嶋譲さん(74)は「トウモロコシや柿に負けない目玉商品作りに挑戦していく。森の市のファンを増やしたい」と意欲を示した。

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