藤枝市が原発事故想定 静岡県外避難の訓練実施へ 

 藤枝市の北村正平市長は15日、3月に策定した中部電力浜岡原発の重大事故を想定した「原子力災害広域避難計画」について、県外への避難を想定した訓練を行う意向を示した。市議会6月定例月議会で石井通春氏(共産党)の一般質問に答えた。
 市によると、避難経由地になっている藤枝総合運動場からバスに乗り、避難協力地の神奈川、埼玉両県に輸送する形を想定している。経由地での避難先の割り振りや、他県との連絡方法などを確認する方針。調整を進め、年度内をめどに実施を目指す。
 石井氏は避難計画の実効性について疑問を示した上で「計画の策定を原発再稼働の口実にしないように」とくぎを刺した。北村市長は「計画と原発の安全対策は切り離して考えている。再稼働につながるものではない」とした上で「訓練で課題を抽出し、計画の不断の見直しを行っていく」と述べた。

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