出張で“よろず相談” 高齢者の悩みや困り事解消へ 磐田

 磐田市は本年度、城山・向陽、中部、豊田の3地域包括支援センターによる無料の出張相談事業を始めた。保健師や社会福祉士ら専門職員が定期的に各地域の交流センターを巡回し、高齢者の悩み事や困り事など“よろず相談”に応じている。予約不要。

地域包括支援センターによる出張相談会=磐田市向笠竹之内の向笠交流センター
地域包括支援センターによる出張相談会=磐田市向笠竹之内の向笠交流センター

 3センターは、いずれも二つの中学校区を担当している。エリアが広いため、高齢者の身近な場所に出向き、気軽に相談できる機会をつくろうと企画した。市からの委託料が増額され、職員を増員できたことも後押しになった。
 コロナ禍で外出の機会が減り、自宅にこもりがちな高齢者も多い。地域コミュニティー活動の中心になっている交流センターで出張相談を行うことで、社会参加を促す機会につなげることも狙っている。
 城山・向陽は向笠、大藤、岩田3交流センターで週1回ずつ、中部は南御厨、御厨、田原3交流センターで月1回ずつ、豊田は富岡、池田、井通、青城、豊田東5交流センターで年2回ずつ、それぞれ出張相談会を開く。介護や医療に関することや1人暮らしの不安、消費者被害など、幅広い相談を受け、支援が必要な高齢者の早期発見につなげる。民生委員や地域住民らとの情報交換の場としても活用する。
 城山・向陽地域包括支援センターの大岡美奈子センター長は「こちらから出向くことで、地域の情報格差をなくしたい。気軽に相談してほしい」と呼び掛けている。

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