久能2年ぶり2度目V プレーオフで成田下す ゴルフ静岡県社会人選手権

 第4回県社会人ゴルフ選手権大会(県ゴルフ連盟、静岡新聞社・静岡放送主催)の決勝最終日は8日、袋井市の葛城ゴルフ倶楽部山名コース(6960ヤード、パー72)で行った。初日首位タイの成田朋正(浜松CC)と初日3位の久能大紀(富士市)が通算145で並び、プレーオフの末、久能が2年ぶり2度目の頂点に立った。初日首位タイだった伊藤俊行(静岡C浜岡C)は通算151で4位だった。

プレーオフを制して喜ぶ優勝した久能大紀(富士市)=葛城GC
プレーオフを制して喜ぶ優勝した久能大紀(富士市)=葛城GC
通算1オーバーで2位となった成田朋正(浜松CC)=葛城GC
通算1オーバーで2位となった成田朋正(浜松CC)=葛城GC
プレーオフを制して喜ぶ優勝した久能大紀(富士市)=葛城GC
通算1オーバーで2位となった成田朋正(浜松CC)=葛城GC

 3位までが第5回大会決勝のシード権、15位までが第51回県アマチュアゴルフ選手権の決勝シード権を獲得した。

 ■緻密な戦略奏功 猛追の末逆転
 年の差30歳のプレーオフを制したのは、2年前の大会王者、28歳の久能だった。プレーオフ最初のホールで5メートルのウイニングパットを強気にねじ込むと、思わず雄たけびを上げてガッツポーズ。「やっと入ってくれた」。初日から長い距離のパットに苦しんでいただけに、安堵(あんど)の表情が広がった。
 最終日は5バーディー、3ボギーの70で回り、首位を走る成田を猛追した。プレーオフに持ち込むと、最初の10番(パー4)ティーショットは300ヤードをマーク。成田より50ヤードほどリードし、2打目もピンにぴたりと寄せて重圧を掛けた。
 クラブの修理や改造を手掛けるクラフトマンらしく、緻密な戦略が功を奏した。富士市を拠点とする久能にとって、葛城は本格的にラウンドを始めて3年目だが、徐々に攻略方法をつかんだ。「グリーン周りが難しい」とウッドの本数を減らし、下の番手を厚くする「葛城スペシャル」と名付けたセッティングで大崩れを避けた。
 次に照準を合わせるのは秋の県アマチュア選手権。大学生も出場し「飛距離のアドバンテージはない」と冷静に見据える。本人も強豪の日大でもまれただけに、現役学生の強さは承知の上。それでも今回の優勝を励みに「1桁順位に入りたい」と上位を狙う。

 ■成田 パットに泣く
 プレーオフで久能に敗れた成田は最後までパットに泣いた。「打ち切れないパターの状態が勝負どころで正直に出た」。プレーオフで久能とほぼ同じ距離のバーディーパットを決めきれず、惜しくも優勝を逃した。沈めれば優勝だった最終18番のバーディーパットも弱気になった。
 それでも苦楽を知る58歳は、激闘を終えた久能とがっちり握手を交わして気持ちを切り替えた。次の目標は6月末の関東シニア地区予選の突破だ。

クラブハウス 増田圭介(静岡C浜岡C、4番でホールインワン達成)「7番アイアンを軽く振ったらラインに乗った。これまでホールインワンは数回あるが、競技会では初めて。軌道は見えなかったが、仲間が教えてくれた」

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