静岡市6月補正 物価高対策に重点、70億円追加

 静岡市は7日、2022年度一般会計に70億9200万円を追加する6月補正予算案を発表した。ロシアのウクライナ侵攻や急速な円安などに伴う原油・物価高騰の対策に重点を置き、市民生活と事業者の支援に57億6700万円を充てる。企業会計を含めた補正総額は77億500万円。20日開会の市議会6月定例会に提出する。

静岡市役所
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 生活支援と地域経済の活性化に向け、9~10月にモバイル決済サービスを活用したポイント還元キャンペーンを市内の1万店舗で実施する。支払額の20%を還元する内容で、期間中の還元上限額は1万ポイントになる。
 物価高騰の影響が懸念される小中学校、こども園などの給食費について、食材費の値上げ分を予算化して、給食費を据え置くなどの対応を取る。7月から来年1月にかけて市内店舗で省エネ家電を購入した市民らに対し、経費に応じて1万~3万円を助成する。
 新型コロナウイルス感染症対策も継続し、関連経費16億1400万円を盛り込んだ。高齢者と基礎疾患がある人の4回目ワクチン接種を行う。5~11歳の小児ワクチン接種については、大人の接種よりも人手や時間を要するとみて、医療機関に接種1回当たり1100円を財政支援する。
 環境省の「脱炭素先行地域」第1弾に市内3地域が選ばれたのを受け、域内の太陽光発電導入や脱炭素効果の可視化などを進める。再生可能エネルギー由来の電力を使い、水を電気分解して生み出す「グリーン水素」に関し、2億円の債務負担行為を設定して製造・供給拠点の民間整備事業を後押しする。

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