ウミガメ産卵2年ぶり 下田・吉佐美大浜海岸に134個
下田市の吉佐美大浜海岸で4日、絶滅危惧種のアカウミガメの卵134個が見つかった。同市の下田海中水族館によると、市内で産卵が確認されるのは2年ぶり。

午前9時ごろ、ライフセーバーがウミガメの足跡を発見し、同館に連絡した。職員が波打ち際から約30メートル付近を掘ると、深さ約70センチの砂の中からピンポン球ほどの卵が見つかった。卵は数を数えるなどした後に元の場所に戻し、周辺には保護用のロープを設置した。
同館職員で県希少野生動植物保護監視員の浅川弘さん(51)によると、ウミガメは一夏に2~5回産卵し、約2カ月後にふ化する。今後、田牛や多々戸浜など他の海岸でも産卵が期待できるという。
同館は産卵期を前に住民らと海岸清掃を行っている。浅川さんは「ウミガメはごみや流木が混じった砂浜を嫌う。普段の活動が今回の産卵につながった可能性もある」と話した。