座ったままで「卓球バレー」 水谷隼さん母、万記子さん普及に力

 東京五輪卓球金メダリスト水谷隼さんの母で、磐田市の豊田町卓球スポーツ少年団コーチの水谷万記子さんが、日本発祥のパラスポーツ「卓球バレー」の普及に乗り出した。卓球用具を活用し、健康の維持・向上を図る卓球療法の一つとして、「地域の高齢者や障害者を元気にしたい」と意気込んでいる。

講習会の参加者とともに卓球バレーを楽しむ水谷万記子さん(中央)=22日、磐田市見付の磐田卓球場ラリーナ
講習会の参加者とともに卓球バレーを楽しむ水谷万記子さん(中央)=22日、磐田市見付の磐田卓球場ラリーナ

 万記子さんは、少年団で次男の隼さんや伊藤美誠選手ら国内外で活躍する選手を輩出してきた。少年団の練習がない平日の昼間などを活用し、同市や浜松市の中高年の卓球クラブでも指導している。
 福祉施設への入所などを理由に、競技を辞めてしまう人も少なくなく、「1人でも多くの人に長く卓球に親しんでほしい」と、2019年には卓球療法士の資格を取得した。ただ、その直後の新型コロナウイルス禍で、福祉施設を訪問することすらできず、資格を生かした活動はスタート前で止まったままだった。
 最近になって福祉施設が少しずつ制限を緩和し始めたことで、「活動を支えてくれた地域への恩返し」を実現する機会が訪れた。今月22日には、日本卓球バレー連盟役員を磐田卓球場ラリーナに招き、指導者・審判養成講習会を開催。地元福祉施設の関係者らに参加を呼び掛け、自らも受講した。
 6月20日には、浜松市西区のデイサービス施設を訪ね、卓球バレーや卓球で利用者らと交流する。これを皮切りに、県西部の福祉施設を回って卓球療法を体験してもらい、普及拡大を目指す。
 万記子さんは「誰でも一緒に体を動かせるのが卓球バレーの魅力。多くの人に喜んでもらえれば、自分自分も元気づけられる」と話している。

 <メモ>卓球バレー 1971年に大阪府の養護学校で、筋ジストロフィー症児のために考案された。6人対6人で競うチームスポーツ。木の板のラケットを使って、卓球台の上で音が鳴るピンポン球を転がし、バレーのようにパスを回したり、相手コートに返球したりする。座ったままプレーするため、障害者や高齢者、子どもらが一緒に楽しめるユニバーサルスポーツとされる。

 

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