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次世代植物工場が完成 水耕ホウレンソウを量産へ 沼津市原地区

 三菱電機グループの菱電商事(東京)と農業ベンチャーのファームシップ(同)の合弁企業「ブロックファーム」(沼津市)は26日、同市原地区に建設した次世代型大規模植物工場の完成式を行った。閉鎖型の人工光植物工場としては世界初の水耕栽培ホウレンソウの量産に取り組み、年間最大千トンの生産を見込む。

約5メートルの高さまで、LED照明を使った水耕栽培棚が並ぶブロックファームの次世代型植物工場=26日午後、沼津市原
約5メートルの高さまで、LED照明を使った水耕栽培棚が並ぶブロックファームの次世代型植物工場=26日午後、沼津市原

 工場は国道1号沿いに立地し、敷地面積2万平方メートル。鉄骨2階建て、延べ床面積7600平方メートルと世界でも有数の規模。約100人の新規雇用を予定する。種から成長した苗を栽培用パネルに植え替える作業や、LED照明が並び、約5メートルの高さがある水耕栽培棚へのパネルの上げ下ろしなど、収穫を除く多くの工程で機械化を進めた。
 屋根には太陽光発電パネルを設け、必要な電力の15%前後を賄う。空調などを自動管理する環境制御システムも導入し、使用電力を従来比で約5割削減した。
 ホウレンソウは約35日で出荷できる。今年8月から量産し、スーパーなど一般消費者向けのほか、季節を問わず安定供給できることから総菜製造など業務用需要の獲得も目指す。
 新田貴正代表は式典で「省エネと収益性を両立させ、安定かつ効率的な生産を進めたい」と語った。

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