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配車アプリ「GO」導入 タクシー利用者増、観光波及効果も

 オンラインで最寄りのタクシーを呼び寄せる配車アプリケーション「GO」が4月から、静岡県東部のタクシー会社3社で運用を開始した。既存の配車アプリを統合したシステムで、大都市圏では既に普及が広がっているものの、県内の導入は初めて。伊豆箱根交通(三島市)では既存アプリと比べて利用者数が約9倍に伸び、特に観光への波及効果が期待される。

オンラインでタクシーを呼び出すアプリ「GO」=三島市
オンラインでタクシーを呼び出すアプリ「GO」=三島市

 GOは「ジャパンタクシー」「モブ」の2種類の既存アプリが統合し、2020年に運用を開始した。GPSで現在地に近いタクシーがスマホ画面に映し出され、乗客が配車依頼をすると車内のタブレットに直接連絡が入る。呼び出す場所の説明は不要で迎車の待ち時間も短縮されるほか、クレジットカードを登録すればアプリ内での料金決済も可能という。
 東京などでは定着が進む一方で地方都市は導入が遅れ、首都圏から地方を訪れた観光客がオンライン配車を利用するには、地域で運用されている既存アプリのダウンロードが必要になる。4月17日までジャパンタクシーのアプリを活用していた伊豆箱根交通では1日に6~7件程度の利用数だったが、GOに切り替わった同18日からの約1カ月は1日平均で60件ほどに増加した。沼津港周辺や熱海市などでの配車依頼が目立ち、観光客の利用が大幅に伸びているとみられる。
 このほか導入を始めたのは平和タクシー、函南タクシーで、沼津、三島、下田市など県東部7市と賀茂郡、田方郡などで運用している。伊豆箱根交通の担当者は「利便性が向上し、タクシーの稼働率も上がる。さらに利用が伸び、各地の観光が盛り上がれば」と期待している。

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