絶滅危惧種アカウミガメ 今季初産卵105個 御前崎の海岸
絶滅危惧種アカウミガメの産卵地として国の天然記念物に指定されている御前崎市の海岸で24日早朝、今季初の産卵が確認された。市から委嘱されたウミガメ保護監視員が、砂の中から105個を掘り出した。記録が残る1981年以降で最も遅かった昨年より18日早く、例年並み。

産卵場所は同市御前崎の芹沢地区。同地区担当の横山俊明さん(75)が午前4時40分ごろ、波打ち際から続く足跡を発見した。足跡が折り返されている地点を掘り起こし、ピンポン球ほどの大きさの卵を採取してふ化場に運んだ。
発見場所の東約1キロでは19日に上陸の形跡を確認していたが、卵はなかった。「足跡を見る限り同じ個体かもしれない。気になっていたのでほっとした」と横山さん。「産卵に適した砂浜は年々少なくなっているが、今季はたくさん上がってほしい」と願った。
卵は約60日でふ化し、ふ化した子亀は監視員が海に放流する。産卵期は8月下旬ごろまで続く。