テーマ : 美術・絵画・写真

平面作品で構成 空間の美楽しんで 藤枝で奈木さん個展

 藤枝市の美術家奈木和彦さん(51)の個展「唐衣」が16日、同市小石川町のアートカゲヤマ画廊で始まった。桃山時代から江戸時代にかけての日本画の潮流「琳派(りんぱ)」の代表的作家尾形光琳から着想した平面作品を連ね、色彩と陰影が交錯する非日常的な空間を創り上げた。22日まで。

サテン布の光沢を生かした平面作品で空間構成した奈木さんの個展=藤枝市のアートカゲヤマ画廊
サテン布の光沢を生かした平面作品で空間構成した奈木さんの個展=藤枝市のアートカゲヤマ画廊

 奥行きが長く壁が白い同画廊の特性に合わせた展覧会を構想し、2年前に制作を開始。金色や深い青色のサテン布を張った支持体の上で、ペイントナイフやゴムべら、筆を使って絵の具を混ぜ、延ばし、描画した。
 尾形光琳への追慕をこめて、彼の代名詞的モチーフ「カキツバタ」を画面上にいくつも咲かせた。鑑賞者の立つ位置によって変化する繊細な色合い、作家の力強い手さばきを伝える絵肌の凹凸が見どころだ。
 奈木さんは「サテンの光に包まれた空間構成の美を楽しんでほしい」と話した。

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