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日大三島の福沢、全国出場 浜松商の清水、土壇場技あり 静岡県高校総体・柔道

男子66キロ級決勝 日大三島の福沢純之輔(下)がともえ投げを仕掛ける=県武道館
男子66キロ級決勝 日大三島の福沢純之輔(下)がともえ投げを仕掛ける=県武道館
女子63キロ級を制した浜松商の清水琴莉(下)=県武道館
女子63キロ級を制した浜松商の清水琴莉(下)=県武道館
男子66キロ級決勝 日大三島の福沢純之輔(下)がともえ投げを仕掛ける=県武道館
女子63キロ級を制した浜松商の清水琴莉(下)=県武道館

 切れ味鋭いともえ投げで勝負を決めた。男子66キロ級の福沢は開始1分で技ありを奪い、最後はともえから流れるように腕十字を決め一本勝ち。水口監督が「柔道センスは抜群」と評する3年生が、多彩な技で1年長屋(加藤学園)を自分のペースに引き込んだ。
 内股が基本戦術ながらも、同階級の世界王者、丸山城志郎(ミキハウス)に憧れて習得したともえ投げを随所に繰り出す。「気持ちが乗っていて、自分の柔道ができた」。前掛かりになった相手に巧みに大技を合わせた。
 昨年は県総体、全日本ジュニア県予選とも60キロ級で2位。体の線の細さから県タイトルに一歩届かなかった。だが、冬場にチーム一丸で取り組んだトレーニングで筋力が向上。最後の夏に懸ける思いから意識も変わり「心技体がそろった」(水口監督)という。
 体重はまだ64キロと、8月の全国総体までさらなる上積みが可能。初の全国舞台は「力を発揮しつつ、楽しみたい」と8強を目指す。

 ■残り5秒 一本背負い 清水「奥の手」で起死回生
 女子63キロ級決勝。防戦一方の清水(浜松商)が残り5秒で放った「奥の手」が鮮やかに決まった。田尻(藤枝順心)の寝技をしのいだ末に繰り出したのは、ここまで一度も見せていなかった一本背負い。「少しでも相手を崩し、一度は出してみよう」と捨て身で懐に潜り込み、起死回生の技ありを奪った。
 残り30秒、完璧な体勢の固め技を決められた直後に清水が驚異の粘りを見せる。「あきらめかけたが、少しでも希望があれば」とがむしゃらに動いて寝技を解き、最後の攻防につなげた。もともと背負いは得意技。高校では肘の違和感で封印してきた切り札で、一気に形勢を逆転させた。
 中学時代は東海大会の経験もなく、高校でも目立った実績がなかった2年生が一気に県の頂点へ。「今まで見たことのない景色。打ち込みに付き合ってくれたみんなのおかげ」と喜びに浸った。

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