和歌山南陵高 教職員ストライキ 菊川の運営法人給与未払い

 学校法人南陵学園(菊川市)が運営する私立和歌山南陵高(和歌山県日高川町)の教職員が、給与未払いなどを理由に11日の授業を行わないストライキを実施した。学校への取材で12日、分かった。教職員のストライキは異例。生徒への影響などを考慮し、12日から授業を再開した。
 学校によると、4月分の給与が法人から支払われなかったことなどから、全教職員23人がストライキを実施。11日午前の授業を行わず自習とし、午後は部活動とした。13日まで実施予定だったが、法人が同日に今後の対応を説明すると回答したことや、生徒への影響を考慮して取りやめた。
 県によると、家庭が高校に支払う授業料を国が補助する就学支援金制度を巡り、国から受け取った約2千万円を学校が期限までに保護者に返していなかったとして県が4月に学校を指導していた。学校関係者によると、運営法人の小野和利理事長は4月末、教職員に対し「学園の運転資金がままならない中、尽力してきたが、このようなことになったのは私の不徳の致すところ」と文書で釈明した。
 (共同)

 菊川の教室は通常通り授業
 学校法人南陵学園はかつて、野球部などの活躍で知られた菊川南陵高を運営していた。同校は生徒数の減少などを理由に募集を停止し、2021年4月から休校している。
 法人によると、菊川市の校舎には現在、和歌山南陵高通信制課程の通学型教室を置き、15人ほどの生徒が通っている。和歌山南陵高のストライキの影響はなく、11日は通常通り授業を行ったという。
 法人への指導権限を持つ静岡県私学振興課は「早急に法人本部へ状況を確認し、和歌山県と連携して適切な指導を行う」とした。
 (静新)

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