茶況（４月２９日）八十八夜前、仕入れ佳境

　静岡市中の県産一茶は出回りが増え、前日比４００～１００円ほどの下げ幅で成立する取引が多かった。八十八夜商戦向けの仕入れが大詰めを迎え、値ごろ品を手当てする動きがみられた。
　初倉は２１００～１５００円で成立した。磐田は１５００円前後が中心値になった。来週中に生産を終える工場が増える見通し。
　相良や榛原は２５００～１４００円とまちまちだが、１７００円周辺が多い。坂部や勝間田は２０００円前後が中心。牧之原地域のかぶせの良品は３０００円台で取引された。
　金谷は３２００円から２０００円台半ば、小笠は２０００円台後半などで商談成立した。出回りが増えた富士は１０００円台で、品質や価格にばらつきがある。
　市中問屋は「仕入れ数量は前年並みを予定しているが、毎年購入する荷口以外には手を出しづらい市況が続いている」と話す。
　静岡茶市場は、今期最多の約４万５２００キロが上場した。本山筋の藁科や美和などは数量が増え、２０００円台の取引が増えた。平均は３０００円台前半に移行している。清水小島は２０００円台、両河内は３０００円台などで成立した。
　東部からの上場数量が増加した。沼津は生産工場がほぼ出そろい、１０００円台の半ばから前半の手合わせが多い。東部の生産者は「天候を見極めながら、刈り取りを急ぎたい」と話す。

　藤枝　ＪＡ茶業部藤枝工場に９工場１７口３２４７キロが上場した。４８００～２０００円。顔触れが広がり、生産はピークに入った。
　島田、金谷、川根　島田地域は早場所でほぼ終盤を迎え、中心は１０００円台後半。ＪＡ大井川金谷工場は１万６２７７キロが上場し、３０００～１０００円台。同川根工場は８９９３キロが持ち込まれ、平均は３６００円。
　榛原、相良　２０００～１５００円が中心で、前日から２００円程度の下げとみられる。茶業関係者は「今シーズンは雨の影響もあり、最盛期の見極めが難しい」と話す。
　掛川、小笠　掛川茶市場は３万６３８７キロが上場した。４５００～１５００円、平均は２７９６円。ＪＡサエリアは３万２９６８キロが上場し、４５００～１５００で取引された。
　袋井、森　袋井市内のＪＡ扱いは４４口５１１１キロが取引され、高値２８００円、平均１９１７円だった。森町茶業センターは８１口７２７８キロが上場し、高値１万１０００円、平均２９３３円。