工費追加、再発防止を 静岡市議会、歴史博物館建設で

 静岡市葵区に建設中の歴史博物館で一部の壁や天井に防火材を使用せず、追加の工事費が発生した問題について、27日の市議会観光文化経済委員会で再発防止の徹底を求める意見や要望が相次いだ。
 島直也氏(自民)は法令違反が相次いだ高橋雨水ポンプ場(清水区)など同市で不祥事が続いているとして「気の緩みが常態化しているのでは。責任の所在がいまだに明確でないのもどこか人ごとのような印象を受ける」と指摘。児嶋喜彦氏(志政会)は「人為ミスだと理解している。原因をしっかりと分析し、再発防止を徹底してほしい」と訴えた。
 同館の当初の建築工事費は約20億円。防火材を使用しなくてはいけない壁や天井に準防火材を使用し、追加工事が必要になった。天井の追加工事費は施工業者が、壁の工事費700万円は市と設計事務所が負担するという。市歴史文化課によると、負担割合は協議中で、市議会6月定例会までには決めるとしている。
 同課によると、このほかにも鉄筋の追加購入や外構工事で発生する土砂の処理費なども追加に必要で、建築工事費は計5500万円増額の約20億5500万円となる。

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