改訂案審議会が初会合 庁舎移転基本計画 下田市「重要な一歩」

 下田市役所の庁舎移転事業における「市新庁舎建設基本計画」改訂案の審議会の初回会合が26日、移転予定地の旧稲生沢中(3月に閉校)で開かれた。市が同校の旧校舎を含む現在の移転用地と日程を示し、関連費を盛り込んだ2022年度当初予算を市議会が可決してから初となる第三者の意見聴取機会。市は審議会の議論を、長年二転三転してきた懸案事項を前進させるための「重要な一歩」と位置付ける。

基本計画の改訂案を議論する委員ら=下田市の旧稲生沢中
基本計画の改訂案を議論する委員ら=下田市の旧稲生沢中

 改訂案では旧校舎を23年度に改修。一部の部署を現庁舎から先行して移転させ、24年度の早期から順次供用開始する。続いて旧校舎の隣に1棟を新築し、26年度早期の供用開始を目指す。旧校舎に先行移転した部署は、新築庁舎に移る可能性もある。
 会合では委員7人を委嘱。元市総務課長の稲葉一三雄氏を会長に選出した。審議会は6月にも市に答申する。この日は旧校舎内を確認し、将来的に伊豆縦貫自動車道のインターチェンジが付近に開通する点を考慮した整備策を訴える声などが上がった。
 稲葉会長は移転事業を巡る市議会での今後の議論を念頭に「議会の中でも市民のためにどういった施設がふさわしいのか、よく考えてほしい」と訴えた。
 審議会は17年にも開かれ答申したが、工事の入札不調などにより改訂前の基本計画が実を結ばなかった。改訂前の計画には旧中学校舎の庁舎活用は予定に無かったため、今回は用地活用の有効性などの改訂箇所を中心に審議する。

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