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脱炭素化の影響展望 熊野氏(第一生命経済研)が講演 21世紀倶楽部例会

 静岡新聞社・静岡放送21世紀倶楽部は25日、4月例会セミナーを浜松市中区のプレスタワーで開いた。第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏が「脱炭素化に向けて世界が動き出す」と題して講演し、世界で進む脱炭素化の動きが日本にもたらす影響などを展望した。

脱炭素化と今後の日本の展望をテーマに講演した熊野英生氏=25日午後、浜松市中区のプレスタワー
脱炭素化と今後の日本の展望をテーマに講演した熊野英生氏=25日午後、浜松市中区のプレスタワー

 熊野氏は、欧州連合(EU)が域内で工業製品に炭素税を課し、域内並みに課税されていない輸入品目に課税を検討する「炭素国境税」について、ウクライナに侵攻するロシアへの経済制裁につながると指摘。侵攻は脱炭素化を加速させると予測した。
 欧米など世界各国で進む自動車の電動化や、電力確保の手法などの観点から、日本の二酸化炭素(CO2)削減促進の議論の必要性を強調した。
 脱炭素化がもたらす商機としては、大気中のCO2を吸着するビジネスの創出や技術開発の動向に注目。一方、負の遺産の側面として資源国の経済が縮小し、新しい格差を生む可能性にも言及した。その上で、2030年までの間に「見えない経済変革が進む」との見方を示した。

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