発泡性の緑茶、乾杯酒に 掛川・松下園 リキュール開発
2021年の全国茶品評会で農林水産大臣賞を受賞した掛川市満水の松下園はこのほど、発泡性の緑茶リキュールが完成したと発表した。風味豊かな掛川茶をシャンパン風に仕上げた。

19年に同市が緑茶で乾杯条例を制定したことを受け、代表の松下芳春さん(66)が開発を始めた。同園の有機栽培茶から茶液を抽出し、酒類と混合したあと、炭酸ガス圧入溶解処理を施して製造した。松下さんは「急須を使う人が減る中でもお茶の可能性を信じ、うまみと香りを乾杯酒で表現したかった」と語った。海外への輸出も目指すという。
リキュールは3種類。深蒸し茶と和紅茶リキュールは375ミリリットルで税込み2970円。プレミアムリキュールは750ミリリットルで税込み1万6500円。アルコール度数は8度。同園のカフェ「ティータイムまるは」で販売する。
同市は21年に内閣府から緑茶を原料としたリキュール製造の特区認定を全国で初めて受けた。同園が22年4月に酒造免許を取得し、特区認定後初の商品を開発した。