孤立解消、舞台に効能 SPAC「せかい演劇祭」、静岡市で29日から

 静岡県舞台芸術センター(SPAC)の「ふじのくに→←せかい演劇祭2022」の開幕が29日に迫った。新型コロナウイルス禍でオンライン開催など制約が続いたが、今年は3年ぶりに海外作品の上演も予定。「ふたたびつながる。演劇で、世界と。」を掲げ、ゴールデンウイークの静岡で5作品を上演する。

SPAC「せかい演劇祭」の開催概要を発表する宮城聰芸術総監督(右から2人目)ら=静岡市駿河区の静岡芸術劇場
SPAC「せかい演劇祭」の開催概要を発表する宮城聰芸術総監督(右から2人目)ら=静岡市駿河区の静岡芸術劇場

 「新型コロナ禍で多くの人が孤立を深めている今、客席全員と分け隔てなく向き合う舞台の効能を実感してもらえると思う」。3月上旬、静岡市内で開いた記者発表で宮城聰芸術総監督が開催意義を語った。
 同市駿河区の静岡芸術劇場で開幕を飾るブルガリア演劇「カリギュラ」は孤独な皇帝の不条理劇。最愛の妹を失い暴君と化す破滅の物語を重厚な舞台で届ける。
 「私のコロンビーヌ」はコロンビア出身の演出家による一人劇。演劇に導かれた山あり谷ありの人生を、ラテンのリズムに乗せて自ら演じる。南アフリカ演出家が現地で初演した「星座へ」は同区の日本平の森に舞台を変え、アーティストたちと出会う幻想的な体験を用意する。
 宮城監督の演出作品は2本。古代メソポタミアの文学に基づく「ギルガメシュ叙事詩」は、葵区の駿府城公園に特設会場を設ける。ギルガメシュ王の自然破壊を伴う冒険物語は、森を守る怪物を巨大な操り人形で再現する。3月にはフランスで先行上演し、5回の全公演が満席になった。駿河区の舞台芸術公園では唐十郎作「ふたりの女」を再演する。
 5月8日までの会期中、駿府城公園内でのトークイベントや舞台芸術公園での茶摘み会、漫画家しりあがり寿が企画するステージなども実施する。3~5日には市街地の各所で、演劇やダンスなどを無料で見せるパフォーマンスイベント「ストレンジシード静岡」が開かれる。
 演劇祭5作品のチケットは一般4200円、大学生2千円、高校生以下千円など。問い合わせはSPACチケットセンター<電054(202)3399>へ。

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