浜岡原発廃炉訴訟 中電次回反論へ 原告「断層」主張に4年超で初

 中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)の廃炉などを求めた訴訟の第49回口頭弁論が19日、静岡地裁(菊池絵理裁判長)で開かれた。原発敷地内の地盤に活断層が存在するとする原告のこれまでの主張に対し、中電側は次回期日の7月19日に、初めて反論する方針を示した。
 原告側から「A-17」断層についての準備書面提出や陳述がされてから約4年9カ月が経過。この間、中電側は「新規制基準適合審査の状況を踏まえて断層の活動性の評価が固まった段階で主張を行う」として、明確な認否や反論はしていない。
 菊池裁判長から断層の評価の進捗(しんちょく)を問われた中電側は「(次回期日で)部分的になるが反論したい」と述べた。同社の担当者は記者会見で断層評価について、「7月までにまとまる見通しは立っていないので、可能な部分を反論する」と説明した。
 これまでの中電側の対応を再三批判してきた原告側は会見で、「(反論提出で)やっと議論がかみ合うことになる。出てきた意見を専門家と相談して考えていきたい」と述べた。

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