副知事退任の難波氏、理事起用へ 静岡県 リニア、土石流担当継続

 5月17日付で副知事を退任することが明らかになった難波喬司氏(65)について、県は19日、任期付き職員として採用し、リニア中央新幹線水問題や熱海市の土石流災害を担当する県理事として起用する方針を固めた。リニアと盛り土という県が抱える難題に引き続き関わる。難波氏の後任の副知事人事については6月定例会以降にずれ込む見通しで、当面は副知事1人体制になる公算が高まった。関係者への取材で分かった。=関連記事4面へ
 難波副知事は同日、報道陣の取材に応じ、「任期の5月17日までに区切りができるようにやってきた」とさばさばとした様子で退任を認めた。退任後の具体的な職務は未定としながらも「リニア、あるいは熱海の土石流に関わるようにということなので、何らかの形で仕事をすることになる」と県庁に残る意向を示した。
 難波副知事は国土交通省大臣官房技術統括審議官などを歴任し、退職後の2014年に副知事に就任。現在の在任期間7年11カ月は県政史上最長を更新していた。
 県は難波氏の任期満了直後となる5月20日の県議会臨時会に後任の人事案を提出する意向だったが、人選や調整が難航。臨時会には提出できない見込みで、議会側には一時的に副知事1人体制になる可能性を伝えている。
 川勝平太知事は19日、報道陣の取材に応じなかった。
 現在の副知事は20年4月に就任した県出身の出野勉氏と難波氏の2人体制。

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