静岡人インタビュー「この人」 望月由紀江さん 県電気工事工業組合の初代女性部会長
組合内に女性部会が発足するのは全国7番目。従事者が性別や年齢にかかわらず活躍できる環境を整備し、業界の活性化を図る。結婚と入社を機に一級電気工事施工管理技士や第1種電気工事士など複数の資格を取得した。専務を務める光電気工事では営業や経理を担う。51歳。

-就任の感想を。
「2021年夏に就いた。新型コロナウイルス変異株の感染拡大の影響で長期間目立った活動ができず、実感がわかなかった。年末に実施した女性部会の発足記念式典で多くの出席者と言葉を交わし、少しずつ自覚が出てきた」
-業界の現状は。
「建設関連に共通しているが、人手不足と高齢化が課題。『きつい、汚い、危険』の3Kと不規則な勤務体系で体力的にも厳しいイメージが定着していて、若手がなかなか入ってこない状態が続いている。近年は工事に使用する機材や工具が発展し、働き方も見直されつつある。ライフラインを支える仕事の重要性と、格好良さを広く発信していく」
-女性部会の活動内容は。
「新型コロナで部会員との交流が思うように進まず、詳細はまだ決まっていない。技術職や事務職の違いにかかわらず、女性従事者を集めた意見交換会を開催したい。子育てや介護をしている女性も働きやすくすることで、さらに仲間を集めたい」
-今後の意気込みを。
「業界で働く女性活躍の場の拡大とスキルの多様化が重要。業界で一丸となって取り組んでいく。男女が支え合い、やりがいのある仕事と個々の生活を両立できる仕組みを構築することは、持続可能な開発目標(SDGs)の推進にもつながっていくと確信している」