処分業許可取得 朝霧バイオマスプラント、有料運転を開始 富士宮で本格稼働へ準備着々
畜産ふん尿の適正処理や再生可能エネルギーの地産地消を目指し試験運転中の「富士山朝霧バイオマスプラント」(富士宮市根原)がこのほど、廃掃法に基づく産業廃棄物処分業許可を取得し、有料運転を開始した。無料で受け入れていた畜産ふん尿を有料で受け付けていく。今夏をめどに見据える本格稼働に向け、準備が進む。

環境省モデル事業で運用されていた同プラントは昨年10月に民間事業として再稼働。集めたふん尿をプラント内で発酵させメタンガスを使って発電し、地元新電力会社に売電するほか処理過程で生じる消化液を肥料として販売するなどのスキームを組んだ。有料転換後も計9軒の酪農家から、1日当たり約12トンのふん尿を受け付け、発電態勢の準備を進めている。FIT売電は今夏開始を予定する。
このほか消化液の特殊肥料登録が完了し、「朝霧Bio液肥」として商品化。牧草地用のノーマル液肥や、高品質に仕上げたスーパー液肥と固液分離堆肥の3種を用意した。今春に酪農家2軒にノーマル液肥を販売した。今後、スーパー液肥を茶農家やゴルフ場、果樹園に向けて売り込みを加速していく。肥料のサンプルは同プラントで紹介している。