放射線防護施設2カ所目 牧之原・相良 10日供用開始

 牧之原市は9日、中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)の重大事故時に、高齢者や障害者などの要配慮者の一時的な避難先となる放射線防護施設「相良原子力防災センター サーボ」(同市須々木)の完成式を同所で行った。10日から供用を開始する。

要配慮者の一時的な避難先となる放射線防護施設「相良原子力防災センター サーボ」=9日午前、牧之原市須々木
要配慮者の一時的な避難先となる放射線防護施設「相良原子力防災センター サーボ」=9日午前、牧之原市須々木
担当者から陽圧化装置の仕組みについて説明を受ける杉本基久雄市長(右)=9日午前、牧之原市須々木
担当者から陽圧化装置の仕組みについて説明を受ける杉本基久雄市長(右)=9日午前、牧之原市須々木
要配慮者の一時的な避難先となる放射線防護施設「相良原子力防災センター サーボ」=9日午前、牧之原市須々木
担当者から陽圧化装置の仕組みについて説明を受ける杉本基久雄市長(右)=9日午前、牧之原市須々木

 センターは鉄筋コンクリート造り2階建てで延べ床面積1434平方メートル。収容人数は250人。避難室8部屋に加え、1週間分の食料を蓄える倉庫などを設けた。放射性物質を除去して清浄な空気を室内に給気する陽圧化装置や放射線の遮蔽(しゃへい)能力が高い鉛入りのカーテンを備える。平時は市民らの会議の場としての利用が可能という。
 新設の放射線防護施設は「地頭方原子力防災センター ジーボ」(同市)に続き県内で2例目。建設費は約6億円で国の補助金を活用した。市によると、原発から半径5キロ圏の予防防護措置区域(PAZ)で生活する要配慮者と介助者は約1200人で、今回供用を開始するセンターと既存の施設を合わせ、8割の避難施設の確保が可能になった。残りは同センター近くに整備する多目的体育館で受け入れ予定という。
 完成式には県や市、自治会関係者らが出席し、完成を祝した後に施設を見学した。杉本基久雄市長は「市民の安全安心のとりでが確保できた。日頃から地域に親しまれる施設となるよう願っている」と述べた。

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