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静岡人インタビュー「この人」 岡部英一さん 歴史推理書「一言坂の戦い」を著した郷土史研究家

 「一言坂の戦い」は1572(元亀3)年10月13日、現在の磐田市で徳川家康と武田信玄が初めて直接対決した戦とされる。地元でも知られていないこの戦の歴史を紹介するために自費出版に踏み切った。歴史に関する執筆活動を始めたのは、およそ20年前。一貫して市内の歴史について書き続けている。浜松市天竜区出身。70歳。

岡部英一さん
岡部英一さん

 -磐田の歴史に興味を持ったきっかけは。
 「25歳の時、磐田に住み始め、歴史の奥深さを知った。特に見付は国府が置かれるなど、政治や経済の中心地として栄えた。しかし、歴史がまとめられていないことが分かり、調査や発信を始めた。これまでも2冊、磐田市の埋もれた歴史シリーズと題して著書を出版した」
 -著書に込めた思いは。
 「これまで詳細が語られてこなかった戦の謎解明に挑戦した。この歴史を残さねばならないと考えた。三方ケ原の戦いが今年、450年を迎えるとともに、23年に大河ドラマ『どうする家康』の放送が始まる時期に合わせて出版までこぎ着けた」
 -約5年半かけて完成した。
 「知人の協力を得て古文書15冊を読み解き、364ページにまとめた。戦を解説するとともに、判明している事実から不足部分を推理して補完した。戦国時代の史実はあまり残っておらず、研究者が手を付けられないこともあるため、一歩踏み込んだ内容に仕上がっている」
 -小中学校などに著書の概要をまとめた冊子を贈った。
 「次世代に語り継ぐためには特に子どもたちに知ってもらうことが重要だと思う。挿絵を載せた40ページの絵物語として製作した。現地の史跡に足を運び、地元の歴史を好きになるきっかけになればうれしい」

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