成人年齢「18歳」に 消費トラブル増加懸念 相談機関や学校、対策急ぐ

 民法改正で1日から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられることを受け、静岡県内で消費者トラブルに対応する機関と、高校、大学など教育現場の担当者が懸念を募らせている。スマートフォン所持率の高まりとコロナ禍による休校を背景にここ数年、ゲーム課金やネット通販などに関する20歳未満の相談は全国的に増加中。「新成人」を悪質商法からどう守るか、新年度を前に県内の関係者は手探りで準備を進める。

消費者教育講座で成人年齢の引き下げに伴う注意点を学ぶ生徒=2021年11月、静岡市清水区の清水桜が丘高
消費者教育講座で成人年齢の引き下げに伴う注意点を学ぶ生徒=2021年11月、静岡市清水区の清水桜が丘高

 静岡市内の女子大学生(19)は昨年、動画サイトの広告で試供品として購入したはずのサプリメントが「定期購入契約だ」と請求を受けた。民法は未成年者の契約について保護者の同意がない場合は原則、取り消すことができるとされる。女子大学生はサプリメントの契約を取り消せたが「4月で成人になったら、もう未成年者として守ってはもらえないことを肝に銘じたい」と話す。
 静岡市消費生活センターの相談件数は全体が微減傾向の中、20歳未満の相談件数は2018年から20年にかけて76%増えた。同センター担当者は「若者の消費者トラブルは全国的に増加している。キャッシュレス決済やネット通販の普及で、契約への意識的なハードルが下がっているのでは」と分析する。
 高校では消費者教育を含む「金融教育」を盛り込んだ新学習指導要領が22年度から始まる。清水桜が丘高や駿河総合高などは21年度、外部講師を招いて消費者トラブルや契約について学ぶ授業を実施した。金融機関の職員に授業を依頼した駿河総合高の担当教諭は「売買契約の基本的なルールを知らない生徒が多く、卒業前に実施できて良かった」と手応えを示した。
 1、2年生の多くがまとまって新たに成人となる県内各大学の警戒も強い。新入生向けのガイダンスに消費者トラブル防止の講義を加えるなど、被害予防に腐心する。常葉大の担当者は「学生を守るため、さらに対策の強化を検討したい」との方針を示す。
 人生経験が少ない新たな成人は悪質商法の勧誘ターゲットになりやすい。静岡市の消費者教育推進員として学校などで講演する森竹純一さん(62)は「高校や大学などとの連携で、消費者教育を急ぎ進める必要がある」と指摘する。

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