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特集 : 熱海土石流災害

熱海土石流起点 大量地下水「集まりやすい可能性」 静岡県検証委

 熱海市伊豆山の大規模土石流で、県は29日、技術面から発生原因を調べる検証委員会の第3回会合を県庁で開き、土石流起点の逢初川源頭部は隣接する鳴沢川の流域から大量の地下水が流入し、水が集まりやすい環境だった可能性があるとする中間報告をまとめた。土石流発生時にどれくらいの地下水量があったかを確認するのは難しいとしつつ、現地調査のデータを使って崩落を再現するシミュレーションを行う方針を確認した。

鳴沢川流域から逢初川流域への地下水の流れのイメージ※県の資料を基に作成
鳴沢川流域から逢初川流域への地下水の流れのイメージ※県の資料を基に作成

 県は地下水の流れを確認するため、逢初川上流部で、流量計測や地下水が流れる方向を確認する流向計測、地下の水分量を把握する電気探査を行った。
 中間報告や県によると、調査の結果、逢初川は北側に位置する鳴沢川よりも極端に深い谷地形となっていて、もともと地下水が流入しやすい環境だった。2006年までに、鳴沢川は開発によって上流部が埋め立てられたため、鳴沢川流域から逢初川流域への地下水の流入量が増したとみられる。
 盛り土の施工業者への聞き取りも実施した。11年8月に業者が木製排水路を設置し、沈砂池を修復したものの、12年10月以降に別の業者が確認した際には破損していたなど、ずさんな施工状況が明らかになった。地盤改良のための固化材を「現場の感覚で入れていた」との証言もあり、報告書では「盛り土の性状はばらついていたと考えられる」と指摘した。
 会合後の記者会見で、委員の今泉文寿静岡大教授は「逢初川への水の流入経路がありそうだと分かったのは大きな成果」と評価した。難波喬司副知事は崩落メカニズムの解明に向け、「崩壊場所の再現にふさわしいシミュレーション方法について、地盤工学会の助言を受けて取り組みたい」と述べた。最終報告書は土石流発生から1年になる7月3日より前に取りまとめる考えを示した。

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