遠州織物を「アロエ染め」 浜松の職人、淡い色表現

 浜松市東区の草木染職人・鈴木忠和さん(80)が、遠州織物の生地をアロエで染めた新商品を開発した。アロエの染料は色素が薄いため、綿に固着させる複数の媒染液を使って重ね染めし、「柔らかな色合いに仕上げた」という。

遠州織物の生地をアロエで染め、新商品を開発した鈴木さん=浜松市中区
遠州織物の生地をアロエで染め、新商品を開発した鈴木さん=浜松市中区

 コロナ禍が長期化する中、消費者を癒やす肌に優しい染め物を作ろうと、全国的にも珍しいというアロエの染料に着目した。単色染めに加え、ニンジンの葉やサクラの枝、浜名湖の海藻アオサなどから抽出した染料を合わせて使用。淡いピンクや緑、ブラウン、肌色などを職人技で引き出した。
 クッション、帽子、ハンカチ、赤ちゃんのよだれかけ(スタイ)の4種類。価格は税込み千円から。鈴木さんの工房「ファブリック鈴忠」(同区大島町)で販売している。

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