災害時の地域活動考える 助け合いテーマに講演 静岡でシンポジウム
地域福祉活動の在り方について考える静岡市の「地域の支え合い活動シンポジウム」が27日、同市駿河区の市地域福祉共生センターみなくるで開かれた。コロナ禍で地域のつながりの希薄化が懸念されていることを踏まえ、災害時の地域の助け合いをテーマに講演や交流を行った。

全国の災害現場で支援経験がある災害対応NPO「MFP」の松山文紀代表(同市)が基調講演した。松山代表は避難行動の際に、住居や家族構成、障害の有無などの状況により、個々の住民で適切な避難のタイミングや避難先の判断が異なることを説明した。災害発生までの行政支援には限界があるとして「避難行動に援助が必要な住民の命は、地域の助けがなければ守れない」と強調した。
昨年発生した熱海市の土石流や牧之原市の突風災害の支援状況も報告し、平時からの地域住民のつながりが早期復旧を支えた事例を紹介した。
講演後は区内の福祉施設など5事業所が、自主製品の販売や体験コーナーのブースを設け、活動を紹介した。