お待たせフランス公演 SPAC新作1年越し 静岡でも5月上演
静岡県舞台芸術センター(SPAC)の新作演劇「ギルガメシュ叙事詩」のフランス公演が24日午後(日本時間25日午前)、パリの国立ケ・ブランリー美術館で始まった。

古代メソポタミアに君臨したギルガメシュ王の壮大な冒険の物語。宮城聰芸術総監督の演出は巨大な操り人形や生演奏で迫力の舞台をつくり上げ、終演後は満員の客席から大きな拍手が送られた。
公演は2021年3月に同館で予定していたが、新型コロナウイルス禍を受けて延期していた。渡航前にはウクライナ情勢を受けて直行便に変更はあったが、俳優ら約30人が現地入りした。
SPACの3年ぶりとなるフランス公演は、全5回公演のチケットが既に完売。宮城監督は「パリの観客は、異なる文化の出合いというSPACの表現を分かってくれている。公演を待っていてくれた人たちに感謝」とコメントした。
ルーブル美術館などと共にパリの四大美術館とされる同館は、「諸文化の対話」を掲げる芸術の殿堂。同作は5月2~5日、静岡市葵区の駿府城公園特設会場でも上演する。