熱海土石流 残存盛り土「県と対応」 市長、旧所有者指導も視野

 熱海市伊豆山の大規模土石流の起点となった逢初(あいぞめ)川源頭部で崩れずに残っている盛り土について、斉藤栄市長は25日の定例記者会見で「すぐに崩れる状況ではないが、安全を確保したい」と述べ、近く公表される県の安定度調査の結果を踏まえ、県と連携して対応する考えを強調した。
 源頭部には、推定約2万立方メートルの盛り土が残っていて、二次災害を心配する住民は少なくない。斉藤市長は「工学的な調査結果が出ないとどうすべきか判断できない」としつつ、「残った盛り土を取り除いた方が良いということになれば(盛り土を造成した旧土地所有者に)指導する必要がある」と述べた。
 難波喬司副知事は3日の県議会一般質問で、旧土地所有者が是正措置を履行しない場合は「行政代執行が想定される」との考えを示している。
 金井慎一郎副市長は盛り土造成などに関する市の行政対応の検証について「4月か5月を目標に、県の検証委員会に結果を提示できるよう作業を進めている」と述べた。

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