入院の子、遊びでケア 静岡発 オンラインでシンポ
静岡県立大短期大学部とNPO法人ホスピタル・プレイ協会は27日まで、遊びを通じて入院や療養中の子どもたちのケアに取り組むホスピタル・プレイ・スペシャリスト(HPS)の国際シンポジウムと研究大会をオンライン開催している。20日の報告では産学官の連携で開発されたワークブックとゲームアプリを披露し、全国の病院などでの幅広い活用に期待を寄せた。

ワークブックはコロナ禍でも遊べる環境と素材の提供を続けたいとの共通の思いから、同学部の松平千佳准教授を中心に約1年かけて完成させた。イラストを満載して病院や健康に関するクイズなどを載せ、理想の病院を自由に描けるページも用意した。
ゲームアプリは院内を巡ってアイテムなどを入手しながら主人公が成長していく内容。無料でダウンロードできる。
松平准教授は「子どもたちの多彩な感情に共感し、声を聞きながら、新たな素材の改良を重ねていきたい」と関係者に呼び掛けた。
シンポは14回目。期間中、教育講演や遊びのワークショップなどを録画・生配信し、全国各地の看護師や保育士、学生ら約300人が遠隔で参加する。