不明者氏名公表訓練 静岡県西部地域局、7月上旬に
静岡県西部地域局は23日の定例記者会見で、熱海市伊豆山で起きた大規模土石流の教訓を踏まえ、災害時に安否不明者の氏名を公表するまでの手順を市町と共に確認する初めての訓練を7月上旬に行う方針を明らかにした。
熱海市の土石流災害では、県が安否不明者の氏名を公表したことで多数の生存者情報が寄せられ、捜索範囲を絞り込むなど迅速な対応につながった。7月の訓練では、県西部の市町の中から被災地のモデル地区を設定する。市町と協力し、住民名簿から安否が確認された人を除き、不明者のリストを作成する作業を想定している。
同局の杉本達男局長は「今、国や県は(安否不明者の氏名公表の)マニュアルなどを作っている。一度訓練してみて、その中で課題を見つけたい」と訓練の狙いを説明した。
一方、コロナ禍になって実施できていなかった中部電力浜岡原発(御前崎市)の事故を想定した住民避難訓練を来年1月か2月に行う方針も示した。