アートの力を事業に生かそう 地域課題解決へ実証実験 アーツカウンシルしずおか、県内4社と

 静岡県が県民の芸術活動支援のために設置した「アーツカウンシル(AC)しずおか」が、アートの力を使って企業活動や地域の活性化を図るプロジェクトに取り組んでいる。県内4社を選定し、それぞれの事業活動にアーティストやアートディレクターを関わらせることで、どんな“化学反応”が生まれるか検証する。事業者がアートの思考で市民と対話し、事業内容や街並みに目に見える変化を生み出すのが狙いだ。

地域の課題とアートを活用した解決案を住民が語り合ったアイデアソン=2月下旬、三島市内
地域の課題とアートを活用した解決案を住民が語り合ったアイデアソン=2月下旬、三島市内

 空き家の利活用プロジェクト「アキヤアソビ」を手掛ける日の出企画(三島市)は選定4社の一つ。今月、市内の空き家、空きスペースで、それぞれアート作品展示や飲食を核に据えたイベントを企画する。ACしずおかを通じて同社と関係が生まれたアートキュレーターの沢隆志さん(東京)が、会場の構成を担当する。
 2月下旬には、空き家オーナーを含めた地域住民7人が市内に集い、同市の課題やアートによる解決案を模索する「アイデアソン」を実施し、イベントの具体像を探った。山田知弘社長は「さまざまな分野の団体や事業者が、人と空間をつなげるためにアートをどう活用できるか。実証実験を繰り返したい」と意欲を高める。
 ACしずおかの地域活性化プロジェクトは他に、アカオ・スパ&リゾート(熱海市)、クレアファーム(静岡市葵区)、春華堂(浜松市中区)で進行中。事業者、アーティスト、地域住民の3者交流の機会を複数回設定し、アートを活用した事業構想を練る。ACしずおかの松田有紀AC課長は「企業の経営や事業の中に、アーティストが活動する領域を広げたい。彼らの創造性や洞察力がイノベーションにつながる」と期待を込めた。

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