SPAC演劇アカデミー、高校生が発表 感性と表現1年の成果

 世界で活躍する演劇人の育成を目指す県舞台芸術センター(SPAC)の「演劇アカデミー」を受講した1期生の成果発表会が20日、静岡市駿河区の舞台芸術公園で行われた。通年の稽古に参加した高校生が舞台に立ち、集団で培った感性と表現を客席に届けた。

SPAC演劇アカデミーでの成果を発表する受講生=静岡市駿河区の舞台芸術公園
SPAC演劇アカデミーでの成果を発表する受講生=静岡市駿河区の舞台芸術公園

 上演作品は、三島由紀夫が若い男女の三角関係を描いた戯曲「三原色」。抽象的なせりふが並ぶ会話劇を受講生13人が情感豊かに演じ、詩的な物語の世界を深めた。日頃の稽古のメニューも披露し、体幹を鍛えたり重心を落として歩いたりするトレーニング法を実演した。
 アカデミーで講師を勤めたSPAC俳優の寺内亜矢子さんは「皆が真剣に取り組み、できることが少しずつ増えていった」と手応えを述べた。不二聖心女子学院高2年の寺門鈴音さんは「演劇をつくるにはさまざまな経験が必要ということを学んだ。いつか演劇の世界に関わることができたらうれしい」と話した。
 県の「演劇の都」構想の目玉事業として昨年4月に開講し、公募の高校生16人が週3回の稽古に参加した。演劇の実技のほか、ミュージカル映画を使った英語のレッスンや教養の講義に取り組んだ。

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