ドローン災害時活用へ 被災状況確認に効果 春野で実証実験
浜松市とソフトウエア開発のトラジェクトリー(東京都)は7日、災害時の状況把握と物資輸送を目的とした小型無人機(ドローン)の実証実験を、天竜区春野町の春野協働センターで行った。土砂災害を想定し、迅速な対応が可能なシステムと一連の操作手順を確認した。

長時間にわたる豪雨で橋や斜面が崩落し、孤立集落が発生したケースを想定。自動運転の小型ドローンを使って被災現場を確認したのち、大型ドローンを用いて孤立集落に医薬品を届けた。
同社は昨年7月、熱海市の土石流災害の被災地でドローンによる家屋の被災状況などを調査。罹災(りさい)証明の迅速な発行に役立てた実績がある。白石壮史副社長は「災害時にドローンが果たせる役割は広がりつつある」と語る。
市危機管理課事業推進グループの藤田智久グループ長は「山間地だけでなく市内全域で被災にいち早く対応できるシステム。実用化を目指して今後も協力を進めていきたい」と話した。
(天竜支局・垣内健吾)