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土地の前所有者 盛り土造成主導を否定 熱海土石流7カ月

 26人が死亡し、1人が行方不明になっている熱海市伊豆山の大規模土石流で、起点となった盛り土部分を含む土地を2011年まで所有していた不動産管理会社(神奈川県小田原市)代表の男性(71)が2日までに静岡新聞社の取材に応じ、「自分は申請人であって、実行者ではない」と述べ、盛り土造成行為について主体的な関与を否定した。
 土石流は3日で発生から7カ月。県警は遺族の告訴を受け、業務上過失致死などの容疑で代表の関係先を家宅捜索するなど、捜査を進めている。男性は「亡くなった方のご冥福をお祈りする。非常に複雑な気持ちだ」と述べた上で、県警の捜査や熱海市議会の百条委員会の調査は「真摯(しんし)に受け止め、全て対応する」と話した。
 盛り土について「(施工者の)支配権を持っていたとみんなが思っているが、別の業者に任せていた。行政の指導を受けたのはこの業者で、どのように行っていたのかは分からない」と述べ、自らが主導する立場にはないとの認識を強調した。
 一方で、土地売却後に行われた現所有者の開発行為や行政の対応に疑問があると主張する。現所有者側は16年、太陽光発電所の計画地で無届けで伐採をしたとして、市から行政指導を受けた。その後0・81ヘクタールの伐採届を市に提出し、受理された。これに関し、男性は「(現所有者側は)少なくとも1・8ヘクタールは伐採している。県の林地開発許可が必要な1ヘクタールを超えているのに、なぜ止めなかったのか。県は無許可の開発を見逃したことにならないか」と訴えた。
 林地開発許可を巡り、男性の不動産管理会社は07年、無許可で1ヘクタール超の造成工事をしたとして、県に開発行為の中止などを指導されている。男性は「行政は違反を平等に扱わず、都合の悪そうなことは公表しない。報道もこちらの責任ばかりを指摘し、偏向的だ」と持論を展開した。
 

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