記者コラム「清流」 雪の日の動物たち

 “白い砂漠”をラクダたちが悠々と歩く。県内の広い範囲で雪が降った1月上旬、裾野市須山の富士サファリパークは銀世界が広がった。
 低気温にも耐えられるというフタコブラクダは、長いまつげや背中のこぶが白く染まっても余裕の表情。寒さに強いレッサーパンダは、犬のように雪の中を駆け回っていた。一方で、ぬれることや寒さが苦手なライオンは、雪を避けて岩の上に登ったり、群れで身を寄せ合ったりしていた。じっと動かない姿に「ネコはこたつで丸くなる」という童謡の一節を連想した。
 いつもと違う動物たちの姿に興奮し、シャッターを切りすぎた。カメラマンという生き物も、雪に気分が高揚する習性があるらしい。
 

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