静岡人インタビュー「この人」 松島英勝さん 連鶴教室を主宰
1枚の和紙から何羽もの折り鶴を作るという三重県桑名市で江戸期に始まったとされる技法を浜松市や湖西市の教室で伝えている。卒業生らでつくる「遊鶴の会」が1月、約60点の連鶴作品を浜松市浜北区の県立森林公園森の家に展示して注目を集めた。74歳。

―連鶴はどのようにして作るのか。
「私は友禅和紙と呼ばれる花模様などが描かれた紙を使っている。飾り方に決まりはない。角や辺がつながった四角形の紙を、設計図に従って折っていく。縦64センチ横96センチという大きい和紙を使って制作すれば、200羽から300羽が連なった完成品に仕上げることもできる」
―連鶴の魅力は。
「連鶴はまだ珍しいのか、見た人から驚かれることが多い。折り紙が基本なので、60代や70代の生徒の中には孫と一緒に楽しんでいる人もいるようだ」
―連鶴作りを始めたきっかけは。
「60歳ぐらいのころ、連鶴に関する本を読んで形のきれいさに引かれ、取り組むようになった」
―今後の抱負は。
「もっと多くの人に魅力を伝えたい。高校生向けに体験教室を開いたとき、折り鶴が作れない子がいた。折り紙遊びは文化だと思うので、地域に広めたい」
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教室の生徒からは「前に出ようとしない控えめな性格だ」と親しまれる。
(浜北支局・松浦直希)