杉本(男子モーグル)初の五輪出場 袋井に「恩返しの滑りを」

 温暖な地、静岡の中遠から2選手が冬季五輪へ。19日、発表された北京五輪代表にスノーボード・アルペンの三木つばき(18)=CATALER、掛川桜が丘中出=と、フリースタイルスキー・モーグルの杉本幸祐(27)=デイリーはやしや、袋井市出身=が入った。雪国・長野で生まれて掛川に移住した三木と、袋井出身で競技のために一家で長野に転居した杉本。2人の競技にかける情熱と努力が実を結んだ。

フリースタイル男子モーグルで初の五輪出場を決めた杉本(本人提供)
フリースタイル男子モーグルで初の五輪出場を決めた杉本(本人提供)
少年時代の杉本幸祐の写真を見ながら当時を振り返る鈴木宏和監督=19日午後、袋井市内
少年時代の杉本幸祐の写真を見ながら当時を振り返る鈴木宏和監督=19日午後、袋井市内
フリースタイル男子モーグルで初の五輪出場を決めた杉本(本人提供)
少年時代の杉本幸祐の写真を見ながら当時を振り返る鈴木宏和監督=19日午後、袋井市内


 ■新進気鋭 飛躍のアスリート、夢舞台へ
 フリースタイルスキー男子モーグルの杉本幸祐(27)=袋井市出身=が自身初の五輪出場を決めた。今季のワールドカップで自己最高の3位入賞を果たすなど、飛躍を遂げた新進気鋭のアスリートは、中1の夏まで同市で過ごした。「袋井南小時代からの夢だったオリンピックの切符を手にすることができた。お世話になった皆さんに精いっぱいの恩返しの滑りをする」。故郷への思いを胸に、夢の舞台へと挑む。
 両親によると、杉本がスキーを始めたきっかけは小2の時。家族で訪れた山梨県のスキー場で、子ども用の板でターンしながら滑り降りる姿を見たインストラクターから、本格的にスキーを習うことを勧められたという。その後スキーの魅力にのめり込み、競技人生をスタートさせた。
 両親と弟の一家4人で長野県へ移住するなど家族も活躍を後押しした。世界のトップスキーヤーに肩を並べるまでに成長した息子の姿に両親は「応援、支援のおかげでこれまで努力し続けられたと思う。応援してくださる方々や子どもたちに夢と希望を与えられるよう頑張ってほしい」と喜んだ。
  
 ■袋井市出身 62年ぶりオリンピアン
 冬季では初めて、夏季を含めても62年ぶりとなる袋井市出身のオリンピアンが誕生した。歴史を塗り替えた杉本は、同市で過ごした少年時代、スキーに加えて空手や野球にも熱中した。当時を知る関係者からは「袋井の誇り」「表彰台を目指して」などと期待の声が上がった。
 「ここまでの選手になるとは。相当な努力を重ねてきたはずだし、続けられる信念が素晴らしい」。そう語るのは杉本が小学1年から6年間通った空手道場「翔友会」代表の桜井照夫さん(66)。活発な明るい性格で、ムードメーカー的な存在だった。教えた技をすぐできるようになるなど、素質の高さも感じた。両親から長野への移住について相談を受けたこともあり「厳しい挑戦と思ったが、今の活躍は家族の献身的なサポートがあったからこそ」と感心する。
 袋井南少年野球クラブで指導した鈴木宏和監督(67)も杉本の非凡な才能に触れた一人だ。チームでは小学5年からレギュラーとして活躍し、小学6年の時には捕手と主軸を務める攻守の要だった。黙々と練習をこなすタイプだったが、負けず嫌いな一面も。好機で凡退した時は本当に悔しそうな表情を浮かべた。鈴木監督は現在の活躍に驚きつつも「昔から目標を持ってこつこつ頑張る子だった。(五輪では)自分の納得がいくパフォーマンスを発揮してほしい」とエールを送る。
 杉本の代表入りを受け、市は急きょ横断幕を発注し、庁舎内に掲示する。記念展示の準備も進めており、郷土のヒーローへ一丸で声援を送る。
 

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