ヴァンジ館活用へ外部有識者検討会 静岡県、21日初会合
静岡県は19日、新型コロナウイルス禍で経営難に陥り閉館の危機にあるヴァンジ彫刻庭園美術館(長泉町)の存続に向け、外部有識者でつくる検討会を設置すると発表した。21日に同美術館で検討会の初会合を開き、具体的な活用策について意見交換する。
検討委員は、県立美術館の木下直之館長や桜井透・第三者評価委員、県文化財団の鈴木寿美子理事長ら6人。初会合では現場視察や経営状況の確認を予定している。3月上旬までに計3回の会合を重ね、検討結果を県に伝える。
ヴァンジ彫刻庭園美術館は長泉町の複合文化施設クレマチスの丘にある。昨年、同館や長泉、沼津、三島、裾野、清水の3市2町が存続に向けた支援を川勝平太知事に要望した。これを受けて知事は現場を視察し、2021年度内に方向性を示す考えを明らかにした。
ヴァンジ彫刻庭園美術館を巡っては、県立美術館の分館などとしての活用が取り沙汰されている。一方、県文化局の紅野聖二局長は「検討会の意見を踏まえて、県としての対応策を総合的に判断したい」と説明している。