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特集 : ものづくり最前線

半年寝かせ、なじませるこだわり ホワイトシップ印のツナ缶 由比缶詰所(静岡市清水区)【静岡ものづくり最前線】

 青い海を悠々と進む白い帆船が描かれた「ホワイトシップ」印のツナ缶のファンは静岡県外にも広がる。年末ともなると、本社工場内の直売所前には県外ナンバーの車列ができる。年間3万人が訪れる。

ビンチョウマグロを使用し油にもこだわったホワイトシップ印のツナ缶ホワイトシップ印のツナ缶
ビンチョウマグロを使用し油にもこだわったホワイトシップ印のツナ缶ホワイトシップ印のツナ缶

 「会社が順風満帆に成長するように、と名付けられたのでしょう」とは4代目社長を務めた彦坂勝之現会長(80)だ。JR静岡駅の土産物屋でも見掛けるようになったが、それもここ10年のことだ。
 日本で初めて清水でツナ缶が製造されたときと同じ、夏に捕れる近海もののビンチョウマグロを使う。身が白く高級とされる。綿の実から作る綿実油を使用し、缶に詰めてから半年間寝かせるのがこだわりだ。魚肉と油がよくなじむ。
 欧米向けに作り始めたが、1970年前後に一度途絶えた。大手メーカーの下請けとして原料は茶色っぽいキハダマグロに置き換わったが「友人や親類に贈るいいものを作りたい」という従業員らの直訴で75年に復活。89年に年間3千ケース(1ケース=48缶)だった生産量は今では年間10万ケース以上を製造するまでに。
 イタメシブームに乗り25年ほど前からはオリーブオイルを使った製品も販売し、人気を分け合う。ファンシー(塊肉)とフレーク(ほぐし肉)があり、小型缶(90グラム入り)で1缶194~292円(税込み)。

 <企業情報>静岡市清水区由比429の1。1933(昭和8)年創業。従業員は約100人。

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