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高齢者虐待 静岡県内450件「コロナ不安背景も」 2020年度

 静岡県は5日までに、厚生労働省が実施した2020年度の高齢者虐待調査のうち、本県の状況を公表した。各市町が相談や通報を受けて虐待と判断した案件は450件で、19年度と比べ37件増加した。このうち、養介護施設従事者による虐待は5件増の19件。同居家族などの養護者による虐待は32件増の431件だった。相談・通報件数も増加した。

 養介護施設従事者の虐待に関する相談や通報は46件あり、通報者が施設職員のケースが37・7%と最も多く、家族や親族からが20・8%、施設管理者が13・2%と続いた。県福祉指導課は「高齢者虐待防止法に定められた、虐待発見者が通報する義務への理解が浸透してきている」としている。
 同居家族など養護者による虐待は、相談や通報の件数が前年度から144件増の920件に上った。虐待者は息子が最多の222人で、夫106人、娘58人が続いた。20年7月には浜松市南区、21年2月には同市中区で、養護者の暴行などで高齢者が死亡したとされる事件も発生した。県健康増進課は「虐待の背景として、コロナ禍で養護者が心理的不安を抱えていたケースもあった」と警戒する。
 県は、施設従事者の研修を通じた指導の充実のほか、養護者が負担を感じやすい認知症の相談窓口の周知や、地域包括支援センターの相談体制の強化などに取り組む方針。
 (政治部・杉崎素子)

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