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熱海土石流半年 遺族ら真相究明願う 悲しみ胸に「風化させない」 

 26人が死亡し、1人が行方不明になっている熱海市伊豆山の大規模土石流は3日、発生から半年が経過した。不適切に造成された盛り土による人災との見方が強い悲劇。その原因と責任の追及が続く中、心に傷を負った遺族らは「風化させてはならない」と決意を新たにし、一日も早い真相の究明と再発防止の徹底を強く願った。

土石流発生から半年。悲しみを胸に、犠牲者の冥福を祈る遺族ら=3日午前10時半ごろ、熱海市伊豆山
土石流発生から半年。悲しみを胸に、犠牲者の冥福を祈る遺族ら=3日午前10時半ごろ、熱海市伊豆山

 土石流の爪痕が生々しく残る岸谷(きだに)地区の現場付近では、発生時刻の午前10時半ごろ、遺族、被災者計約20人が集まり、黙とうをささげた。「被害者の会」の会長で、母の陽子さん=当時(77)=を亡くした瀬下雄史さん(54)=千葉県=は「半年たっても悲しみは癒えない。今も思い出して眠れない夜がある」と苦しみを明かした。毎年1月3日に伊豆山の両親宅を訪れるのが恒例だったが、その家はもうない。現地に向かう車中で「殊更に寂しさを感じた」と語った。
 長女の直子さん=当時(38)=を亡くした臼井博彦さん(63)=岐阜県大垣市=は警察官立ち会いの下、直子さんが住んでいた警戒区域内のアパート跡に花を手向けた。発生した日の午前10時49分まで、LINE(ライン)で連絡を取り合っていたという博彦さんは「あの日、避難指示はどうなっていたのか。当時の状況が何も分からない」と悔しさをにじませた。
 被災地を流れる逢初(あいぞめ)川流域では、復旧復興に向けて県が測量を進めている。熱海市も年度内に復興基本計画の策定を目指している。川沿いの自宅が全壊した太田滋さん(65)は「復興の話ばかり進んでいくが、原因究明が全然できていない。並行して明らかにしてほしい」と訴えた。

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