テーマ : 熱海土石流災害

駒大の鈴木芽吹選手 故郷熱海に勇気を 箱根駅伝、区間投入有力

 未曽有の大災害に見舞われた故郷に勇気を届ける。熱海市出身で大学長距離界の名門、駒沢大2年の鈴木芽吹選手(20)が、連覇を狙う箱根駅伝(2022年1月2、3日)に臨む。29日の区間エントリーでは補欠に登録されたが、当日変更で勝負区間に投入されることが有力だ。地元は大規模な土石流があった伊豆山に隣接する泉地区。3日に発生から半年を迎え、復興に立ち上がる地元に「元気を与える走りがしたい」と誓う。

5月の日本選手権男子1万メートルで力走した駒大の鈴木芽吹選手(中央)。箱根駅伝で連覇を狙う=エコパスタジアム
5月の日本選手権男子1万メートルで力走した駒大の鈴木芽吹選手(中央)。箱根駅伝で連覇を狙う=エコパスタジアム

 熱海市立泉中から強豪の佐久長聖高(長野)に進み、主将を務めた。駒大でも1年から主力になり、5月の日本選手権(エコパスタジアム)は日本人学生歴代3位の27分41秒68をマークした。
 土石流が発生した7月3日。テレビには、見慣れた街並みが大量の土砂に押し流される映像が何度も映し出された。家族に被害がないことを確認できてはいても「伊豆山はなじみのある場所。悲しい気持ちになった」と心を痛めた。
 自分には走ることしかできない-。決意の駅伝シーズンに臨もうとした矢先、鈴木選手も試練に直面した。9月に右脚を疲労骨折。出雲駅伝と全日本大学駅伝の欠場を余儀なくされた。絶対エースの田沢廉選手(3年)に次ぐ二枚看板の一角が欠けたチームは初戦の出雲で5位。全日本こそ優勝したが、目標の駅伝3冠がなくなり、鈴木選手は「もどかしさと情けない気持ちでいっぱいだった」という。
 故障が癒えた11月から全体練習に復帰。調子を上げて箱根に間に合わせた。「できることは結果を出すことだけ。熱海の代表として箱根でいい走りをして、多くの市民の皆さんに見てもらいたい」。特別な思いを胸に箱根路を駆け抜ける。

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