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手順書「指針対応不十分」 JR東海の岐阜リニア工事事故調査

 JR東海は27日、岐阜県中津川市のリニア中央新幹線トンネル工事で起きた崩落事故の調査結果を明らかにした。発破直後の現場に立ち入る際、施工した共同企業体(JV)の作業手順書の中に記載されていない事項があったとし、「国の指針への対応が不十分だった」と説明した。
 調査結果によると、崩落に巻き込まれて死亡した男性作業員(44)は、作業主任者の指示を受けないまま掘削先端部に近づいていた。指示があるまで立ち入りが禁じられていたが、この点の記載は手順書になかった。口頭では指導していたが、順守されなかった。
 JR東海は「指針を守るのはJVの責任で、JR東海の監督業務などに落ち度はなかった」と主張。一方で今後はJVと一体で再発防止に取り組むと強調した。
 調査結果は既に岐阜県に報告。県側の意見を聞いた上で、中断している県内のトンネル工事の再開を検討する。
 事故は10月27日午後7時20分ごろ、中津川市の瀬戸トンネルにつながる作業用の斜坑を掘削中、入り口から約70メートルの地点で発生。巻き込まれた作業員を助けようとした別の男性作業員(52)も重傷を負った。

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