「自立支援介護」を紹介 静岡県、従事者らにセミナー 

 静岡県はこのほど、自立支援介護をテーマにしたセミナーを静岡市葵区で開いた。一般社団法人日本自立支援介護・パワーリハ学会の竹内孝仁会長が講師を務め、介護職従事者や家族に要介護者がいる人など約100人が熱心に耳を傾けた。

自立支援介護をテーマに講演する竹内会長=静岡市葵区
自立支援介護をテーマに講演する竹内会長=静岡市葵区

 演題は「自立を支援する介護とは―いま介護の質が各方面から問われている」。竹内会長は近年、介護サービスの質の不安から利用者が減少していると指摘。「高齢者の自立性を回復し、本人とその家族にストレスの少ない生活を送ってもらうのが質の高いサービス」と説明し、「自立支援介護」の重要性を強調した。
 自立支援介護の主な内容として、おむつを外して過ごす「おむつゼロ」や口から食事をとる「経口常食」などを挙げ、実際に認知症から回復した事例も紹介した。竹内会長は「利用者は元気になって、どこにでも行けるようになりたいと願っている。症状を消失させ、元の平穏な生活に戻すことが介護の仕事」と訴えた。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ